「ストレス」と「体の硬さ」
コロナウイルスの蔓延により社会活動が一変してしまい私たちの生活スタイルも大きく変化し早くも3年が経ってしまいましたね。3年経ってもまだまだ先が見えないという不安感や日々のしかかる新たな問題に直面して多くの人は気持ちとカラダが慢性的な疲労を抱えている状態なのではないでしょうか。
ここ数年の外出の減少に伴う運動不足や人とのコミュニケーション不足が心とカラダに大きな影響を及ぼし健康被害を起こしているように感じてなりません。
みなさんカラダの調子はどうですか?
体重が増えた、筋力が弱くなった、持久力が落ちて疲労感が強くなった、回復力の低下を感じる、なんか気力が出ない。など些細なことであったり、急な腰痛や慢性的な腰痛を感じるようになったり、肩こりがひどくなって生活に支障が出ているような方は多いのではないでしょうか。
病的なものではなくても深刻な状態に悩まされている、なんてことはありますよね。
実際、つらい身体の症状で病院を受診しても特に病的な原因は見受けられず、「ストレス」
や「カラダの硬さ」を指摘されるケースはよく耳にしますし、そのような方が多く来院されています。
では「ストレス」は体にどう影響するのでしょうか。
肉体的、精神的なストレスを脳が感じ続けると自律神経がダメージを受けて交感神経と副交感神経の調和が乱れてしまい、結果的に情緒不安定な状態に陥ったり痛みやコリなどの症状を引き起こす可能性が高まります。
自律神経の働きのひとつに血流のコントロールがあるので、ストレスにより血行が悪くなることで筋肉が硬くなって肩こりや腰痛を感じることは十分にあり得ることなのです。
さらに血行の悪さは回復力の低下にもつながるので悪循環を起こすことで肩こりや腰痛が慢性化してしまったり悪化してしまう原因になります。
漠然とした「ストレス」がハッキリとした肩こりや腰痛として体に現れてくるというのは怖いものですね。
では「カラダの硬さ」は何を意味するでしょうか。
まず「カラダの硬さ」=筋肉の硬さと考えてよいでしょう。
カラダを動かす筋肉は、細いゴムが束になって一つの塊になってそのかたまりがカラダのあちこちにあって機能していると考えてください。そしてそれぞれの筋肉が伸び縮みして骨を動かすことでカラダを動かしているのです。
筋肉は血流によって栄養を得ているので血行が悪くなると栄養不足で委縮してしまい、硬くなってしまいます。筋肉が血行不良に陥る原因としては先ほどの「ストレス」以外には、運動不足が挙げられます。
運動不足により筋肉を動かす強度を低下させてしまうと筋肉内の血流量は減少し筋肉の柔軟性が損なわれます。そして筋肉の柔軟性が低下すると関節の可動域も減少してしまうことになり、結果的に筋肉自体が硬くなることでカラダの動きまでが硬くなってしまいます。動かさないから硬くなるそして硬くなるから動かないという悪循環がここでも生まれてしまうわけですねぇ。
そう考えるとやはり「ストレス」や「カラダの硬さ」はコリや痛みの原因として深刻にとらえなければなりませんね。自分なりのストレス解消法や運動の仕方を考えて健康被害を少しでも減らす、ぐらいの意識で取り組んでみてはいかがでしょうか。